村上ひとしの市政レポート



成人おめでとう


 全国で139万人、北海道で6万1000人が新たに社会人の仲間入りをしました。成人式の日、新札幌駅周辺は晴れ着やスーツで着飾った新社会人があふれていました。

 そんな光景を見ていると、亡くなった母に言われたことを思い出しました。「1人で一人前になったと思うな」「稼ぐようになってから欲しいものを買え」自分も親になり年を重ねる中で、この言葉の意味が身をもって理解できる気がします。

 20年間、子育てをする親の苦労は大変だったと思います。今の世の中、着せてあげたくても、子どもに晴れ着やスーツを着せられなかった親もいたかも知れません。しかし、親の子どもに対する愛情に差はありません。新社会人の皆さんには、親や地域の方々に対する感謝と配慮の心を忘れないで欲しいと思います。

 格差社会の中、これから社会人として自立するのも大変な苦労があると思います。希望に胸膨らませていても、仕事が見つからない。やっとの思いで見つけても派遣やパートなどの不安定雇用。若者と女性の2人に1人が生活保護水準以下の収入で暮らし、真面目に働いても豊かになれない異常な社会構造です。

 社会には多くの困難と矛盾があります。自分が直面する困難や矛盾の要因は何か、どう打開できるのか。あきらめたら前進できません。一人ひとりの力は小さくても、連帯することで、大きな力となります。社会人には、誰もが希望の持てる社会にしていく責任もあります。

 今年は、日本の針路を考える上で重要な岐路に立っていると思います。一緒に、悩みながら考え合おうではありませんか。

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