村上ひとしの市政レポート



高齢者を守り医療改悪法を具体化させない取り組みを


 今回の国会で医療改悪法案は自民党・公明党与党が数の力で強行採決を行い成立させました。多くの国民と全国の医療機関で反対意見が表明されるなか、国会で充分な審議も行なわず可決成立したものです。

 私は十六年間北海道勤医協で医療人として勤務してきました。この間、パート・アルバイト・派遣など非正規雇用労働者の増加による格差社会と貧困の拡大、度重なる高齢者と重症患者さんへの窓口負担増などにより、全国の医療機関への受診抑制は深刻な状況になっています。

 今回成立した医療改悪法案は、高齢者医療制度を別枠で導入し高齢者への差別医療と大幅な負担増を強いる事、そして日本が世界に誇れる国民皆保険制度の根幹を揺るがす混合診療の導入により、国民の健康と命をアメリカ系保険会社と医療業界に売りわたす事につながるものです。更に高齢者を中心に必要とされている療養病床を受け皿も整備しないまま六年間で二十三万床削減してしまう。これでは行き場を失った多くの介護難民を生む事となります。

 今国会で残念ながら医療改悪法は可決成立しました。しかし、この医療改悪法を具体的に実行させない闘いと運動はこれから重要になってきます。混合診療や療養病床削減の具体的な内容はこれから決定されます。

 まさに今後の運動にかかっています。今の日本社会を築いてこられた高齢者を一人も泣かせないためにも今回の医療改悪法を具体化させない闘いと運動をみなさんと一緒に更に強めていきます。

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