村上ひとし物語〜仁〜すべてのものに慈しみをもって



村上ひとし物語 1


 1962年(昭和37年)道東の標茶町にて出生しました。

 釧路と網走を結ぶ釧網本線沿いの標茶町は、住民より牛や豚、羊などが圧倒的に多い酪農中心の町です。

 近くには、丹頂鶴が生息する釧路湿原や透明度が世界的に有名な摩周湖、まりもが生息する阿寒湖、掘ると温泉が出る砂湯のある屈斜路湖、川湯温泉の硫黄山などがあり、毎年たくさんの観光客が訪れます。

 世界遺産に登録された知床にも近く、大自然豊かな北海道を代表する観光スポットです。また、直線道路がどこまでも続き、遥か地平線に消える広大で大陸的な光景でも有名な地域です。

 道東は自然が豊かな分、厳冬の地域でもあり、神戸から嫁いできた母は、寒さとカルチャーショックでたいへん苦労したそうです。今思えば笑い話ですが、神戸のお婆ちゃんは、娘が熊に食べられ、二度と会えない事を覚悟して北海道へ嫁に出したと話をしていました。

 私の兄弟は姉2人です。父親は、3番目で待望の男の子が誕生した事を大変喜びました。出生時の体重が3700g、当時としては、かなり大きく元気な赤ちゃんだったと聞いています。近所の人からは「将来は川湯温泉出身の大鵬のような相撲取りにしたほうがいい」といわれていたそうです。

 仁(ひとし)という名前は、仁徳をそなえ慈しみぶかい人間になって欲しいとの両親のおもいから命名されました。また、選挙の候補者になった場合も、覚え易く書き易い名前である事が命名のもう1つの理由である事を小学生のころ聞かされました。

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