村上ひとしの市政レポート



恥ずかしい日本の外交


 北朝鮮によるミサイル発射問題を取り上げたあるテレビ番組を見ました。自民党の国会議員が国民の命と財産を守るために敵基地攻撃する能力を持つのは「当然」であり政治の任務である。多くの国民が犠牲になるとわかっていて国家として何もせず傍観できますか。と強弁していました。

 視聴者の中には頼りがいのある政治家の発言と捉えた人も多いかも知れません。しかし私は、庶民の暮らしや福祉はどんどん切り捨て、戦争を前提にしなければ国民の命と財産を守る事について発言できない自民党政治の限界を強く感じました。

 今回の北朝鮮によるミサイル発射は許されざる蛮行であり、国際社会から厳しく批判されるべき行為です。国連安保理が北朝鮮を非難し、ミサイルの開発と発射の中止を求める決議を全会一致で採択されたことは筋が通っています。しかし、日本政府は、各国が外交による解決努力をしている最中、麻生外務大臣の「北朝鮮に感謝しないといけない」と軍拡する絶好の機会としているような発言や額賀防衛庁長官の「敵基地攻撃能力の保有は当然である」等の発言がありました。

 この間、日本の方向性は、靖国問題、教科書問題、教育基本法改定、憲法九条改定、アメリカ軍移転・再編費用三兆円負担する異常なまでのアメリカいいなり政治。どれをとっても国際社会からは日本の軍国主義復活を危惧されるものばかりです。

 こうした情勢下、今回の政府首脳による発言はアジア諸国の感情を逆なでし、国際社会から大きく批判されるお粗末な外交と言わざるを得ません。  

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